記事の詳細

大坪義明は小さな古書店を経営している方で、古くからこの街に住んでいます。もう初老と言っても差し支えないくらいの年ごろですが見た目は若く、お店に足を運ぶ若者たちと談笑している姿もたびたび目撃されています。決して品揃えが良いわけでもなく、貴重な書籍が揃っているというわけでもない古書店ですが、何故か彼の店には毎日のように大勢の方が足を運んでいます。その理由を地元の方は知っていると思いますが、彼はかつて牧師として神に仕えていた頃があり、人の悩み事や相談を聞くことに長けているのです。

大坪義明に悩みを相談したら気持ちが軽くなった、悩みが解消したという人も多く、本を買いに行くのではなく彼に話を聴いて貰いたいがためにお店に足を運んでいる方も少なくありません。また、彼はどんな人が訪ねてきても嫌な顔一つせず話を聴いてくれるものですから、地元の高校生や大学生などの学生のほか、近所の主婦なども毎日彼のもとを訪ねています。また、大坪義明に感謝の証として様々な差し入れを持って訪ねる人もいますし、礼金を支払おうとする方もいますが、さすがにお金に関しては受け取ることはできないと断っているようです。そんな彼の古書店には今日も沢山の人が訪れています。

関連記事

おすすめ記事

登録されている記事はございません。

ページ上部へ戻る